
会社の同僚からボクシングのチケットをもらいました。
彼は元プロボクサーで、その「ザ・おやじファイト!」と銘打たれたイベントのスタッフをしており、券が余っていたのでしょう。
前WBAスーパーフライ級チャンピオンの名城信男選手や、一連の亀田騒動をテレビで見聞きして、最近ボクシングに興味をもった私。これは渡りに船!とばかりに喜び勇んで出かけていきました。
場所は格闘技の聖地、後楽園ホール。5階まで登るため、エレベーターの前に立つと近くにある場外馬券場と同じように、なんだか¨専門臭¨とでも言いましょうか「素人は来んな」ぐらいの波動が感じられて緊張しました。
エレベーターを降りると映画館そっくりの佇まいがそこにありチケットを切ってもらいました。ただあたり一面にはボクサーやプロレスラーの写真やサイン色紙が飾ってあり、細かく眺めて見ましたが、初心者の私には誰が誰なんだかさっぱりわからず「やはりマニアックだなぁ」と圧倒されます。
ホール内に入ると意外と狭くて、小学校の体育館の方が広いのではと思ったりしましたが、中央に配置されたリングと天井のライト群を見ていると、そこはいくつもの伝説と名勝負がくりひろげられた後楽園ホール、たくさんの猛者たちの残留思念が感じられ、当時の歓声さえ聞こえてきそうです。
5時15分。全12戦の「ザ・おやじファイト!」が始まりました。
35歳以上の選手で繰り広げられるこのイベント。チケットをくれた同僚も「スパーリングに毛が生えたようなもんですから」と言っていたし、私は多少イロモノ的なものを想像していたのですがとんでもありませんでした!!
¨おやじ¨といっても皆さん見事に鍛え上げられて美しく引き締まった体をしており、当然フットワークもウサギさんのように軽快そのもの。なによりも¨眼¨が闘争心あふれ「生きて」いました。かっこいい!!かっこいいです。
そこらへんのメタボなおやじがものすごい醜悪な生き物に思えてきました。
「このまえも胃カメラのんじゃってさぁ」などとわけのわからぬ¨病気自慢¨をし、本来恥すべきことを武勇伝みたいに語る輩には「じゃぁとっとと死んじゃえば?」と言いたくなります。
さて気がつけば観客席もかなり埋まっていてかなり盛況でした。アマチュアバンドのライブのように、友だちや親類ばかりかと思いましたが、ほんとうにボクシングが好きで、ボクシングを「よくわかっている」お客さんがおおくみうけられ、いいパンチがヒットするたびに「おおっ」歓声があがります。
つまり、1R2分3ラウンドにスケールダウンしている以外は、「ザ・おやじファイト!」は何もかも¨本物¨なのでした。
第4試合の¨アイアン¨マイク谷さん選手のセコンドに同僚がついていました。そうか、スタッフってセコンドのことだったのね。
谷さん選手はなかなかの巧者で、圧倒的力量の差で勝利。私はひときわ大きな拍手をおくりました。
おじさん選手たちは、社会的にはじつに様々な(営業職、不動産屋など)肩書きを持っていて、それをリングアナがコミカルに紹介していて楽しめました。
きわめつけは第8試合の松橋選手(52歳)です。彼はなんと会社の代表取締役。つまり社長さんです。
前半はやや劣勢で、私は思わず「社長がんばれ!!」と叫んでしまいました。
それが通じたのかどうか、第3ラウンドに松橋社長は相手からダウンを奪い、見事R-47(47歳以上)のライトヘビー級王座につきました。素晴らしい。
9時近くまで私はほんとうにエキサイトし、魅せられました。今度はちゃんとお金をはらって観に行きます。
そして現役女子大生ラウンドガール¨ルミたん¨の完璧な美貌が忘れられない、ということをつけくわえておきます。
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