2月23に甥っ子の『おゆうぎかい』があり、彼の専属カメラマンである私はビデオカメラとデジカメを両方そろえて出かけていきました。
入園式のときにも使った保育園の大きな部屋には暗幕が張られ、それらしい雰囲気が作られています。
つぎつぎとご家族たちが入場し、イスはないのでひざ掛けやブランケットを敷いて前の方からうまっていきゆきます。200人以上の人が詰めかけていたのではないでしょうか。私は妹にデジカメをあずけると、後方に三脚を立て、ビデオのスタンバイをしました。
場内が暗くなり、ステージの幕が開くと、最初の演目の年長組による日本舞踊が始まりました。どこか厳かな波動が感じられて、なかなか良い。そしてそれを見ながら私は、カメラの位置や設定の確認をして、甥っ子の出番を待ちます。
プログラムを見るとけっこう盛りだくさん。20くらいの演目があり、「踊り」と「劇」が交互にくりかえされる構成になっていました。
プログラム④番。いよいよ甥っ子が出るスミレ組みの劇「さるかにばなし」が始まります。
他の組の劇などを見ていても気づいたのですが、やはり、より多くの子供たちに役をわりあてようと、キャストをだぶらせてありました。「アリとキリギリス」をやった組では、アリはともかくキリギリスまで¨たくさん¨いたりしました。
妹の話によると、甥っ子の役は「子ガニ」とのこと。「さるかにばなし」は「さるかに合戦」をアレンジしたものだそうですが、はて?そんな役あったかしら。
劇を見ていたらサルにいじめられ、青くてかたい柿をぶつけられたカニたちの子供の役のようで、「おとうさん、おかあさん、だいじょうぶー?」なんてけなげなセリフもありました。なるほど。
甥っ子は赤いTシャツに赤いズボンをはいて、頭にはカニのお面をのっけてなんとも可愛らしかった。しかし、なんだか¨お芝居をしている¨という意識はまだあまりないようで、同じ子ガニ役の女の子と手をつないで、はにかんだような、なにかをごまかしているような笑顔を、終始ふりまいているだけでした。
たくさんの「栗さん」「こんぶさん」「うすさん」のおかげでサルをやっつけることができました。
これも他の劇とあわせて思ったのですが、殺伐とした場面や勧善懲悪は避けているようです。「桃太郎」も鬼とチャンバラをするわけではなく、「綱引き勝負!」していましたし、鬼もキリギリスもそしてサルたちも最後はみんな¨仲良し¨になっていました。
悪者を悪者で終わらせない配慮だと思われます。さるかに¨合戦¨が¨ばなし¨になっていたのもうなずけました。
もうひとつの甥っ子の出番は「一等賞体操」の踊りでした。頭にバンダナを巻いて、それだけでもストリートっぽくてかっこよかった。
もうノリノリで踊っている子もいましたが、甥っ子は恥ずかしがりやさんなのか動きが小さい。でも【手をグーにして脇をあけたりしめたりする】振り付けはいたく気に入っているらしく、そこだけはメリハリををつけて楽しそうにやっていたのが笑えました。
最初は後のほうで踊っていたのですが、フォーメーションが変わり、後半は甥っ子が前に出てきてよりスポットライトが当たります。ビデオを操る私も力がはいります。「がんばれ!!」
ラストは中央にメンバーが集まり、ピースのようなポーズでばっちり「キメ」ました。
そのときの甥っ子の表情は得意げで満足感が放たれて「いろいろあったけど、最後はつじつまをあわせたよ」とでも言いたげでした。
甥っ子よ、よくがんばった。
ビデオには我ながら「すばらしい!」と思える画が撮れていてもう何回も家で再生しています。妹に託したデジカメもなかなかいい場面が撮れていました。
どんなに遠い未来をながめても、私に子供ができる予定はありませんが、甥っ子の成長がまるで自分の子のことであるかのように、私の生きる糧となっています。
それで充分。ほんとうに私は幸福です。
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